ハッピーコンクリート

踊っていきます

十五才

わたしは中学のうち二年半くらいは学校に行っていなくて、毎晩チャットルーム(響き懐かしすぎ)に入り浸って同じような境遇の子と抱き合って眠るゴミみたいな生活を送ってた。(それに関しては今と大差ないね)

ある日もうちょっと生産的なことをしてみたら、とお父さんにいわれてからは、手始めに家にある大量のDVDを漁って観ていた。まずはジブリから手を出して、それから寅さんを何作かみて、知り合いに借りたキャッチ・ミー・イフユーキャンを観終わったあたりに、埃をかぶった「十五才」のDVDをみつけた。

「半年前から登校拒否を続ける十五才の大介が、家族に何も言わずに家を出て、ヒッチハイク屋久島を目指す」というストーリーだった。

お母さんにオススメされたし観るか〜てか山田洋次って誰?って思いながら観た。

号泣した。

中学三年生の彼が、車に乗せてくれた大人の価値観に触れて少しずつ成長していく姿がもう、わたしの光だったと言っても過言ではなかった、あの時は。

涙でボロボロになった私の顔を見ながらお母さんは笑っていた。まひろは絶対泣くと思った!と言っていた。

私が好きなのは、大介を車に乗せてくれた長距離トラックの運転手の佐々木さんが別れ際「兄ちゃん、十五才か!いいなあっ」て言うシーン。大介がもつ若さ特有の勢いと迷いみたいなものをその言葉だけで受け入れてくれた気がして泣いた。あのセリフに救われた人は私だけじゃないとおもう。

わたしは当時、学校に行きたくない理由が自分でも分からなかった。ただ毎朝制服を着てリュックを背負って玄関まで行っても、そこから1歩も足が動かなくなることがよくあった。他人から見たら甘えだったと思う、今の私も甘えだと言ってしまえば、あの頃の私は浮かばれないけど。その時は学校は敵だと思っていたし中学校は受け入れられないものの方が多かった。 行かなくちゃいけないのになんで行けないんだろうって毎朝泣き喚いてたし、十四才の混沌ってもうそれはそれは泥沼だった。だから大介や登場人物たちが自分と一緒に悩んでくれてるみたいでほっとしたんだろうな〜とおもった。

ネタバレしたくないからその後の展開を書けないけど、とにかく登場人物がみんなあったかくて最高なので観てほしい・・・・・・。毎日布団とトイレを往復しているだけだったわたしが少しずつ外に出始めたのも十五才の影響だった。観た直後は屋久島行きたい!とかも思ってたけど、毎日雨が降ってるって聞いて辞めた記憶がある笑

あと金井勇太さんが大介演じてる時の顔が最高に好きなんだけど、さっき調べたら「第二子うまれました」って題名のブログが出てきて笑った。第二子産まれてた。

ちなみに十五才は2000年公開だった。わたし公開した時産まれてもなかった、めっちゃウケるね。

十七才になった今でも十五才の大介の背中をずっと追いかけてる気分なので、大介と肩を並べられるのはもう少し先かもしれない!

肩並べたすぎ〜!人生がんばろ〜〜〜〜〜!